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風と草

令和五年初筆

2023-02-01
こんにちは、副住職の源さんです。

あっという間に1月が終わってしまいました。
お正月らしいお話を書こうと思っていたのですが、雑事にかまけてタイミングを逃してしましました。
というわけで、大変遅ればせながら、今年の干支であるウサギにちなんだお話をご紹介します。

写真は住職が書いた今年のスローガンです。

「兎を見て鷹を放つ」

これは『碧巌録』第二十七則に見える言葉で、
鷹匠が獲物を狙う場面を示しています。

鷹匠が兎を捕らえるにはどうしたらいいか。

兎を見つけて、よし捕まえようと思ってから、腕にとまっている鷹を放つようでは、すばしっこい兎はつかまりません。

兎が草むらから出てくる気配を感じとり、その瞬間にはすでに鷹を放っていなければいけない。
ここだ!と思ったら、タイミングを逃さず、ためらうことなく、瞬時に反応しなければならないのです。

これは日々の生活においても大切なことでしょう。
コロナ禍では、何をやるにも周りの状況を伺わなければならず、そうこうしているうちにタイミングを逃してしまいがちです。
長いコロナ禍を経験している私たちは、タイミングを逃してしまうことに、慣れてきてしまっているように思います。
やりたいこと、やらねばならないことを、コロナ禍を言い訳にして、ついつい先送りにしていませんか。

それではいつまで経っても兎を捕らえることはできません。
ここだ!と思ったら、タイミングを逃さずに行動することが大切です。
そうすればきっと今年一年も充実したものになるでしょう。
そんな思いを込めた書初めです。

はてさて、ここでわが身を振り返ってみると、お正月にこそふさわしいこの話を、2月になってから書いているという。。。
まさにタイミングを逃しているではありませんか。
ああ、お恥ずかしい。

今年一年、狙った獲物を逃すことがないように、ここだ!と思ったら瞬時に行動することを心掛けていきたいと思います。

それでは、ダメ鷹匠の源さんでした。

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